■グラスワンダー(栗毛 父:シルヴァーホーク 母:アメリフローラ 母父ダンチヒ)
詳しい血統と成績→[1][2]
型やぶりのお馬。強いんだけど、とてもかわいい。若干お笑い系。
よく「横幅のある体格」とか言われる。速そうに見えない。ずんぐりしている。走り方も
ガバガバっていう感じで美しいとはいえない。特に現役きっての美馬・メジロブライトや
スペシャルウィークと並んで歩いてると...(^^;)。
でも、グラスワンダーはその彼らよりも速いのだ。
☆これがグラスワンダーだ!朝日杯(YouTube)
---朝日杯3歳ステークスとは、現在の2歳馬の朝日杯ジュブナイルS。栗毛の怪物くん、けがする前の走りです。
☆戻ってきたグラスワンダー(YouTube)
---屈指のメンバーがそろった1998有馬記念。
それがグラスワンダー骨折後の初勝利なのですが、メンバーを楽しみたいところ。
朝日杯3歳Sを1分33秒6の3歳としては破格のタイムで勝った、栗毛の怪物くん。しかし4歳時、骨折休養あけのあとグラスワンダーはまったく勝てなくなっていた。3歳活躍馬って、早熟が多いのでよくあるパターン。クラシックでスペシャルウィークらが、マルガイではエルコンドルパサーが大活躍、グラスは競馬ファンの話題にあまりのぼらなくなっていた。最近のグラスファンって多いんだけど、4歳時のグラスファンは超少なかった。
ところが、しかし、4歳有馬記念。低人気でまさかの勝利、
それも後方からいっきに古馬を抜き去ったのだ。何しろヤネの的場さんはあの!エルコンドルパサーを蝦名騎手にゆずって、グラスを選んだだけあって、ドラマチックな勝利だった。しかし、有馬だけっていう馬がいたから(もちろん、シルクジャスティスあんたのことよ!)、さてこれで復活とは評価がおりない。
暖かくなった1999春、京王杯スプリングC、グラスは一応快勝したのだが、ゴール直後の
「エルコンドルパサーさえいなければ、オレが日本一だー!グラスワンダー」の名実況に、机につっぷしたグラスファンは多いであろう。...このレース、ギャグか...ホント、グラスらしい爆笑の実況をありがとう。
安田記念は2着(一着エアジハード)、負けちゃった。
もしかしてグラスってステイヤー?
では、と2200m宝塚記念ほぼクラシックディスタンス。同世代の最強馬(の1頭)スペシャルウィークと対決した。結果、春の天皇賞でセイウンスカイを楽に破ったスペシャルに3馬身差の圧勝、
ここでかなり(国内)最強馬っぽくなった。
だがしかしドラマは秋が本番。秋になるとスペシャルウィークは天皇賞とジャパンカップを連勝するという、なんつーか鬼気迫る強さをみせ、きついローテーションを覚悟で有馬、再びグラスに挑んできた。
1999有馬記念、ターフにそろったのは....天皇賞馬メジロブライト、後に海外G1馬となるステイゴールド、
翌年G1を5連勝するテイエムオペラオー、菊花賞馬ナリタトップロード、京都大賞典でオペラオーを破ったツルマルツヨシ、牝馬クラシック2冠にして天皇賞馬ファレノプシス、
菊花賞2着のダイワオーシュウ、8歳まで活躍したスエヒロコマンダー、フサイチエアデール、
ユーセイトプラン、シンボリインディ、そしてスペシャルウィークとグラスワンダー。
十分豪華なメンバーですが、1995産まれ最強世代としては、この他にセイウンスカイ、
キングヘイロー、
エアジハード、そしてエルコンドルパサーがいるのです。レオリュウホウ、
エモシオン、ディヴァインライトも同期。ああこの世代でなければ彼らももっと脚光が...
☆有馬記念1999(YouTube)
---有馬は1990年から2008年まで見てるけど、テイオーよりオグリより客観的にこの戦いが史上最高。凄いレース。
中山のゴール前、多くの馬がせりあう中、すごい勢いでグラスワンダーはやってきた。スマートな
美馬たちと並んで....
最後はスペシャルウィークと並んでゴールを駆け抜ける、
すっごいレースでした。
スペシャルはあのローテーションでよくやったと思います。でもしょうがないでしょ、
勝ったのはグラスなんだから。
1999グランプリ連覇、そして有馬も連覇!
グランプリ3連勝は史上スピードシンボリとグラスだけ!
ルドルフだってやってない。(でも話題にならないんだこれ)
惜しむらくは宿敵
エルコンドルパサーと再戦できなかったこと。4歳時にはファン
から見捨てられかけた馬がこうなるとはだれも想像しなかったはず。
スペシャルウィークとエルコンドルパサーは1999年で引退した。だが、グラスたちには
その後の続きがある。モンダイの続きが(笑)。
グラスの陣営、キッパリ本年は凱旋門賞をねらう、とか言っちゃったのに(^^;)。休みあけ、グラスワンダーはなぜかすっかり普通の馬になっていた。
まず日経賞6着、ええっ?前年勝った京王杯スプリングカップは9着....別に体調悪いとかではありません。
そして宝塚記念が6着で故障発生、
引退となりました〜(^^;)。いやー凱旋門賞行かなくてよかったあ!
でも、このへんが、若干お笑い入ってるところがとってもグラスワンダーらしいと思います。
骨折から復帰してくれて、そして長く走ってくれて、ファンはすっごくうれしいのだ。
..すごい、山のよーにあるグラスファンHP→
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[4]
[5]
....まだまだいっぱい...きみ、人気者なんだね...恐れ入りました。
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Photo Data:(C)Carrot Lunch
★付録:タニノギムレット--グラスと似た子?
(父ブライアンズタイム、母タニノクリスタル、母父クリスタルパレス)
タニノギムレットは2002年のダービー馬です。黒めの鹿毛、太い流星、どこが
グラスワンダーに似てるのかって?それはあの、ポニーチックな体型(^^;)
です。ゴール直前で何頭もごぼう抜きにする勝ち方も...。
☆これがタニノギムレットだ!(YouTube)
---日本ダービー。最後の直線だけですがそれで充分。ポニーのようなお馬さんが、
他の馬をごぼう抜き。
去年のNHKマイルでは、直線で前がふさがるも、ゴール直前で抜け出して
きたときは、他の馬が止まって見えた。3着。
あと1mゴールが遠かったら勝ってたでしょう。
負けてなお強し...とはこういうことなのかと思いました。
マーチもステイもいなくなっちゃって、なんか見る気がうせていた中央競馬に
私を引き戻したのは、このタニノギムレットの3着の走りなのです。
ダービーでは、じゃまのいない大外から他の馬をいっきに抜き去り、
ナリタブライアンの勝ち方を思い出させました。
しかし。ひさびさに発見した期待の星も、屈腱炎で3歳春で引退とは..。
成績に傷をつけずに...なのかな。
★付録2:ウォッカ--タニノギムレットの娘
(父タニノギムレット、母タニノシスター、母父ルション)
サンサンの孫たちが重賞レースを席巻する中、SS無関係の
タニノギムレットの子はなかなか剣闘していると思います。しかし、ウォッカはもはや別格。
もちろんもちろん親以上。ダービー馬だから早熟かと思いきや....マイルでは牡馬を含めて
向かうところ敵は見当たりません。
もちろんギムレットの子、ウォッカは贔屓で大好きですが、このコをみるにつけ、
史上最強の
牝馬は、メジロラモーヌでも、ヒシアマゾンでも、そしてエアグルーヴでもなく、
ダイワスカーレットであると感じますな。当分、だれも抜けないでしょう。
☆これがウォッカだ!--1:日本ダービー2007(YouTube)
---2009年現在もっとも輝いてる競走馬ウォッカちゃんの
若い?頃です。牡馬17頭相手に、楽勝。
☆これがウォッカだ!--2:安田記念2009(YouTube)
---強い中距離馬ばかりのいいメンバー。ウォッカちゃん...なぜあの位置から
あの連中を刺せる?見てた競馬好きは全員アゼンとした。
☆これがダイワスカーレットだ!有馬記念2008
---37年ぶり、牝馬の有馬記念制覇。しかも、最初から先頭を走って、ラストの直線
では他の馬をつきはなしてぶっちぎった。このメンバーでは物足りない?
これがダイワスカーレットのラストラン。ああ...本当に強かったぁ。
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でね、グラス。最強世代といわれる1995年生まれの
きみの同期の話、書いてもいいよね?
■エルコンドルパサー
(父キングマンボ、母サドラーズギャル、母父サドラーズウェルズ)
詳しい血統と成績→[1][2]
マンボの子(^^)。ふふふ、でもキングマンボは、ネイティブダンサーの
孫でミスタープロスペクターの子とゆーダビスタ的良血なのですよ。
そしてヨーロッパ戦線における印籠とも言えるサドラーズウェルズの血。
かなりゴージャスな血統らしいですが、血統以上の名馬でした。
☆これがエルコンドルパサーだ!(YouTube)
---新馬戦。エルは、この大楽勝のせいか、しばらくダート馬だと思われていた....
☆NHKマイルカップ1997(YouTube)
---後に安田記念でグラスとパールをまとめて破るエアジハードが出てますが、
マイルでも普通に勝ってしまうエルです。
☆ジャパンカップ1997(YouTube)
---エルコンドルパサー日本でのラストラン。スペシャルウィーク、エアグルーヴ、
そして海外勢をを大きく引き離しての圧勝でした。
生涯成績11戦8勝、2着3回の全連対馬。エルコンドルパサーは、
もー説明はいらない
くらい、強い馬です。ダートだろが芝だろがマイルだろが長距離だろが.....
体調とか向き不向きとか、あまり関係ない
くらい、強い。全てに勝利してしまったため、適性なんか、
たぶんだれもしらない。1995生まれ最強世代の中でも、同期相手に負けなし!
毎日王冠でグラスワンダーに、
NHKマイルでエアジハードに、
ジャパンカップでスペシャルウィークに、
勝っています。(セイウンスカイ、キングヘイローとは対戦していません。)
その他にも、凱旋門賞馬、
ヨーロッパ年度代表馬らを抑えて
勝ったサンクルー大賞、エアグルーヴを2馬身引き離した3歳のジャパンカップ
など、そうそうたるレースが含まれます。
もしあの凱旋門賞2着がもしなくても、歴史に残る名馬だと思います。
特にファンではない。でも、ヨーロッパで戦うキミを見ているのが、ドキドキすると
ともに、たまらなくうれしかった。
夢をみているようだった。
2002年7月、突然の、あまりに早い
別れ。腸ねん転だそうです。先日まで知らなかった。ファンの妹ですら、
知らなかった。報じたのはスポーツ誌だけ..。
日本にいなくてもいい。
子が走っても走らなくても。ただ元気でいてほしかった。子供はわずか3代。ああ、でも、それもキミらしいのかな。
海外のレースは、きびしいです。
あのルドルフですら惨敗なんだから。
行けば勝てるなんて、思わないでほしい。
もうこんな馬、一生会えない。
だからキミはずっと私たちの誇り。
ありがとう!エル。スズカたちといっしょにゆっくり休んでください。
とても少ないエルコンドルパサーのファンHPです→
[1]
[2]
[3]
※ちなみにエルコンドルの国内唯一の2着は、毎日王冠2000m。この馬に2馬身以上
の差をつけて勝ったのは、いったいだれだと
思います?答え、平成の天馬サイレンススズカ。グラスワンダーは5着でした(^^)。
※追伸、ファン投票によるJRA「20世紀の名馬」1位はナリタブライアン。そして、
オグリキャップを抜いてナント
2位のスペシャルウィーク(のファンの怨念)にとにかくびっくりしたものでしたが、
エルは10位です。特定ファンが少ないエルが、こんなに上位に
くるなんて...!!調べてみて、ちょっと感激。
やっぱし競馬ファンって好きだー。
あ、グラスは13位です。ヨシヨシ大健闘だ。3位のオグリ以下は、
4位サイレンススズカ、5位トウカイテイオー、6位シンボリルドルフ、
7位シンザン、8位ハイセイコー、9位エアグルーヴ。なかなか
納得のラインナップでしょ?タイキシャトルは16位。
※以下、100位までは次のとおり。20世紀の名馬100DVD
当お馬さん講座に登場した前記以外のお馬さんは、
12位メジロマックィーン、
23位サクラローレル、27位テイエムオペラオー、30位セイウンスカイ、
31位メジロライアン、34位ステイゴールド、43位ナリタトップロード、
50位シルクジャスティス、60位キョウエイマーチ...ちなみにパールは、
選にもれたようです(^^;)。
あと目についたお馬さん....14位テンポイント...29位タケホープ!!。
21位ヒシアマゾン、
25位ホクトベガ、54位メイセイオペラ、58位ダンスパートナー、
59位ファビュラスラフィン、61位トロットサンダー(!)、64位テスコガビー、
71位ナイスネイチャー、72位エアジハード...。
しかし3冠牝馬メジロラモーヌの54位って低すぎません?..投票だから、しかたないか。
■スペシャルウィーク
(父サンデーサイレンス、母キャンペンガール、母父マルゼンスキー)
詳しい血統と成績→[1][2]
武豊にダービーをとらせた馬。エルコンドルにまけない
超良血そして、エルコンドルにまけない
キリリとした美馬でした。
スペシャルウィークがパドックを歩いていると、目がすいよせ
られるように見とれてしまい、グラスが歩いていても、なぜかスペシャルをみて
るんです。こんな馬は1頭しかしりません。
Photo Data:(C)Carrot Lunch
☆これがスペシャルウィークだ!日本ダービー(YouTube)
---ぶっちぎり、スペシャル会心のレース。3強といわれていたけど、古馬になってからは
スカイもキングヘイローも比較にならない。ただそのスペシャルウィークの前に、常に
グラスがいる。...そして
グラスの前にはエルが。
ライバル強すぎの1998クラシック戦線、マルガイのエルコンドルと
グラスが当時は出られなかったため、スペシャル
ウィークは、驚異の逃げ馬セイウンスカイと一騎打ち、ダービーだけは
圧勝でとりました。そのあとは古馬も同期もまじっての長距離戦線、
古馬のブライトやステイたちには、さすがスペシャル、楽に勝ってました。
セイウンスカイにも菊以降負けなし。
スペシャルがかなわなかったのはエアグルーヴ。そして同期のマルガイ2頭、
グラスとエル。
グラスワンダーとセイウンスカイは、何といいますか(^^;)、えーキャラクター
的にお笑いが入ってもオッケーのタイプ...な気がする。
しかーし!スペシャルウィーク(とエル)はだめ、完璧にシリアス路線のお馬である。
女神エアグルーヴ、海外に行ったままのエルはかまいませんが、
目の前にいるグラスに完敗のままは...まずいス。
スペシャル最後のグラスへの挑戦は、引退レースの有馬記念でした。
スペシャルの圧巻は1999年末、引退前の3レースでしょう。
秋のステップレース、京都大賞典が7着と不調が伝えられる中、
天皇賞秋、ジャパンカップ、有馬記念すべてに出走
(実はステイゴールドもなのだ...でも注目されない^^;)、
下馬評をくつがえして、
天皇賞ではセイウンスカイ、キングヘイロー、
ジャパンカップではモンジューらを抑えて
勝利しました。
☆これがスペシャルウィークだ!-2:ジャパンカップ1999(YouTube)
--2着とは2馬身差の完勝です。2〜4着は外国馬、モンジューは4着でした。
※海外の馬は移動距離が大きいことに加え、
ジャパンカップにはあんまり心血そそぎませんので、
今までも成績よくありません。
日本馬は移動なしだし、
これがモンジューたちの実力ではない。
これでスペシャルがエルに勝ったことにしてる
人が一部いるのですが、それだけはやめてください。
そして、運命の、有馬記念。グラス、ブライト、
そして京都大賞典で破れているテイエムオペラオーとの
最後の戦い。結果は...レースビデオのとおり。
ほとんど同着ですが、4cmおよばなかった。
首の上げ下げといわれているが、あそこにいる4頭、だれも首あげてない。
信じがたいような迫力のゴールシーンです。
武豊騎手の勝手なウィニングラン。ここまでは何とか許せる。
しかし記者会見のコメントはあまりに失礼だ。武騎手、アンタ、グラスワンダーと
的場騎手をなんだと思ってるの?あ、かわいい馬たちにはまっったく関係ない話です。
スペシャルウィーク。忘れられない容姿、凛とした立ち姿。レースはほとんど全部見てきた。
3歳の時から風格があった。ズボラ〜なグラスワンダー、
「ベイビー」のセイウンスカイらとは、
年が違うようにみえた。
ガリガリの漆黒の馬に、パドックのみんなは、いつのまにか
吸い込まれるように
見とれていた。それくらい、雰囲気がある馬だった。
どのレースでも落ち着いていたけど、ローレルやオペラオーの、
落ち着き方とちがって、なんだか剣の刃の上を歩いているような、
あやうさがあった。それがたぶん、この子の魅力。
しかし、冷たい感じすらしたスペシャルウィークが.....
最後は本当に熱いレースをみせてくれました。
武騎手がのった数々の名馬の中で、
最も似合う馬でもあったように思う。また、
私が知る限りで、スペシャルウィークはフジのスーパー競馬本番で、さとう珠緒ちゃんが
その敗北に涙を流した唯一の馬だ(スペシャル唯一の7着のレース)。
グラスもエルも、おまけで
スカイも称えてくれる、素晴らしいスペシャルウィークのファンサイト。→
[1]
[2]
[3]
■セイウンスカイ
(父シェリフズスター、母シスターミル、母父ミルジョージ)
詳しい血統と成績→[1][2]
菊花賞3000mをレコードタイムで逃げきった、葦毛のセイウンスカイ。
1995年生まれの強豪たちの中で、一番好きでした。
なんたって、顔がかわいい。このこだけはごく普通の血統です。
☆これがセイウンスカイだ!1998菊花賞(YouTube)
---若馬のくせに、菊の3000mを世界レコードの高速でぶっとばしながら逃げ切った。実はスカイは、前走の京都大賞典では、大逃げでメジロブライト、ステイゴールド、シルクジャスティスの3頭の古馬G1ホースを振り切っている。この、この世紀の逃げ馬が、クラシック
2冠馬セイウンスカイが、記録でも記憶でもかすんでしまう...!!
それがこの最強世代。信じられない。
ご存じのとおり、1998年はゴージャスすぎるメンバーのクラシック戦線、
武豊のスペシャルウィークに注目が集まり、他にもキングヘイローとか
エモシオンとかエアジハードとか....
並みの血統セイウンスカイは、最初、勝っても、
あんまり人気がなかったです。
皐月に勝ってもダービーは3番人気(実際4着)。京都大賞典(4番人気)で
古馬の強豪メジロブライト、シルクジャスティスらに(かなり
あざやかに)勝っても菊花賞は2番人気。まあそのー菊花賞を
逃げ勝った馬は40年でてないそうで、
あたりまえか(^^;)。
でも、この逃げ馬にはムリとされる菊花賞3000mが、
セイウンスカイの最大の見せ場だったと思います。
スタートからエンエンと逃げるセイウンスカイ、京都の起伏の
激しいコースをものともせず、そうとうなタイムでコーナーを
まわってました。最終コーナーは下り坂。その下りのあと、
京都は最後の直線が平らなのです。後続の刺し馬スペシャルウィーク、
キングヘイローらが、スパートをかけるのですが...
セイウンスカイもかけるのですよ。先行馬を後続が追い詰める
はずの直線で、スカイは彼らを引き離したのです。
2位のスペシャルに3馬身以上の差をつけ、セイウンスカイは菊を
圧勝で勝ちました。タイムは3分03.2秒。電光掲示板には
レコードの文字。マヤノトップガンの菊花賞記録3:04.4を1秒以上縮める
世界レコード(当時)でした。
これを見てこの葦毛くんにほれない逃げ馬ファンはいないッス。
この菊の勝ち方が、1998年例年に増して華やかなメンバーの
有馬記念
(3歳グラスワンダー、キングヘイロー、
4歳メジロブライト、シルクジャスティス、ステイゴールド、
メジロドーベル、マチカネフクキタル、ダイワオーシュウ、
5歳エアグルーヴ、7歳オフサイドトラップ他)で、
3歳逃げ馬われらが(?)セイウンスカなぜか1番人気の理由
だったと思います。
このときのセイウンスカイはむちゃくちゃ強く見えた。いや、
強かったです。
その後のセイウンスカイは、普通の強い馬?になっちゃって〜
日経賞とかは勝つけど、G1はグラスたちにかなわない(^^;)。
あとなぜか刺し馬やって勝ったりした。
屈腱炎で1年半の休養のあと、いきなり+14kgでぶっつけ春天(それでも
ノリさんは乗ってくれたのだ)、こら〜(^^;)、で逃げたはいいけど、
やっぱ12着〜で引退となりました。
ちょっと笑えるところが、またスカイ
らしくっていいのだわ。ちなみに引退式では、ごきげん
ナナメで大暴れでした(^^;)。あーあ、最後まで、マッタク!
彼のまくら言葉に時々使われる「ベイビー」ってのは、
気性を知ってる故大川慶次郎さんの解説によります...たはは。
今スカイは、北海道静内のアロースタッドで種牡馬やっております
(ベイビーなのに...ぷぷぷ)。
2003年誕生のこどもたちが、初仔です。
え−、コホン。最後に、セイウンスカイのファンとして一言言わせてください。
なんでスカイの同期に、エルコンドルパサーとグラスワンダーと
スペシャルウィークがいるんだよ〜〜!1頭だけでもうんざりなのに、
何で3頭もいっしょに同期なんだよ〜!ひどいじゃないか〜〜!
なお苦情は受け付けません。
セイウンスカイファンHP→
[1]
[2]
[3]
[4]
★こんなお強いお馬さんがそろったので、モメました1999年度代表馬
どの馬も記者の投票で過半数をとれず、選考委員会で
大モメの末
決着となった1999年度代表馬。投票での1位はG1を3勝という理由で
スペシャルウィーク(し、しかし、スペシャルはグラスワンダーとGIで2戦して、
2敗してるんですけど〜、グラスファンからみれば〜^^;)。
2位が11票差でエルコンドルパサー。グラスはそのさらに次(^^;)。
結局選ばれたのはエルコンドル。日本競馬の苦闘の
歴史へ投じられた、重い票であると思う。
ハイセイコーの4年前、国内無敵だったタケシバオーをご存知
でしょうか。
タケシバオーの海外遠征は、最初の年はトップから20馬身
離されて最下位、雪辱を期した翌年今度は35馬身離され同じく最下位。
その翌年。年度代表馬を2回とり、JRA顕彰馬でもある名馬スピードシンボリ。凱旋門賞ではトップから
8馬身差の6位。さらにその翌年、ダービー馬メジロムサシ、凱旋門賞
でトップから43馬身差...の最下位。
スピードシンボリの孫シンボリルドルフ。
16戦13勝のこの超名馬が、なぜ全連対馬と呼ばれないか。
最後の米サンルイレイステークスの「6着」があるから。
他にギャロップダイナ、ダンスパートナー、ライブリマウント、
タイキブリザードらのGI馬たちも、海外遠征でほんの1勝すらあげる
ことができなかった...というか、ダンパ以外はボロ負けである。
それもたいしたメンバーじゃない相手に...。
私たちはいやというほどこの姿を
見てきたし、厩舎の関係者はさらに...。
しかし、1999年凱旋門賞。
フランスの目の肥えた観客は、オッズ2位で
エルコンドルパサーと蛯名騎手を迎えたのだ。
夢のような場面だった。レースを見たあとに思った。
最初で、最後だ。私が生きている間に、
エル以上の馬は出ないだろう。
凱旋門賞史上、2着の馬にあれほどの
拍手が送られたことはないという。
今思い出しても、やはり夢のようだ。
あのレースは色あせない。これ以上の貢献が
あるのだろうか。ありがとう、エル。
参考→[1]
[2]
[日蝕の子ども達]
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